元入所者男性が書く児童心理治療施設のすべて

児童心理治療施設の元入所者男性が、2002年4月~2006年3月まで入所していた児童心理治療施設のことを書いていく。

第2章入所者の生活 26その他(134)他の子に対し、家庭の話を聞くのはタブーだった

他の子に対し、家庭の話を聞くのはタブー

 他の子に対し、家庭の話を聞くのはタブーだった。
 家庭環境が複雑な子もいたからである。
 例えば、施設には母親が自殺して父子家庭の子、両親が事故死して親のいない子、母子家庭で母親が母子寮に入っていて帰る家の無い子、母子家庭で母親が精神疾患の子などがいた。

たまに入所者の一部が、家庭のことを聞かれて情緒不安定になっていた

 たまに入所者の一部が、家庭のことを聞かれた時に情緒不安定になっていた。
 例えば、母のいない子が他の入所者から「母はいるか」と聞かれた時に情緒不安定になったりしていた。